絵栖のお部屋 その6の2

TPCへ戻る

奥多摩:雪の渓谷編

sds0611

sds0612

sds0613

sds0614

sds0615

sds0616

sds0617

sds0618

sds0619

sds0620

sds0621

sds0622

sds0623

sds0624

はるばる来たぜ奥多摩!(新宿から電車で1時間半くらい)
というわけで和服を買い、和服のために下駄を買い、下駄のためにここまで来ました。
三鷹あたりまでは雪などまったくないのですが、
多摩の山間部にさしかかると建物の屋根に残る雪が徐々に増え始め、
奥多摩駅に近づくころには屋根の上はおろか地面のほとんどまで雪に覆われていました。
特に川の周囲は、谷であることと水温が低いことで周りよりも気温が低いらしく、
日のあたる場所でさえしっかりと雪が残っていたのです。

撮影場所はJR鳩ノ巣駅から多摩川に降りていった場所で、
紅葉シーズンなどは観光客があふれるこの渓谷の遊歩道も、
雪が積もるとひとけも消えてしまっていました。
あたりには足跡もほとんどついていません。
まさに絶好の撮影スポット。
計算どおりです!
さらにすばらしいことに、たまたまたどり着いたその場所は
とても景色のいい場所でした。(127KB)

ただ、計算外のことも・・・。
岩場は、雪のない季節でもただでさえ足場の悪い危険な場所。
その上に降り積もった雪はその悪い足場を覆い隠し、さらに危険を増幅させます。
Clear and Present Danger
そんな場所に臨むというのに、私ときたら普段履いている、
雪に食い込むことなどないフラットなパターンのスニーカーで出てきてしまいました。
日陰で凍った雪の上なんか、いやもー滑る滑る。
雪のない地方で育った人ならまだしも、雪国育ちの私としてはこんな靴できたのは痛恨のミスです。
さらには、雪のない地方の人は雪の斜面を恐れて細心の注意で歩む分別を持っていますが、
雪に慣れている(つもりの)私は、左手にデジタルカメラ&三脚、右手に絵栖&スタンドで
両手がふさがっているにもかかわらず、つい普通に突っ込んでしまいました。
結果、
転んで雪の中にカメラを突っ込む。←しかし絵栖は死守!
地面があると思って踏み込んだら岩の隙間で(!)落ちそうになる。←しかし絵栖は死守!
そしてそのとき強烈に腰を岩に打ちつける。←いまバンテリン貼ってます。
下に行くため滑って雪の斜面を降りたはいいけど、
再び登れない一方通行のトラップだったことに悩む。←危険と関係ない!
いや〜、楽しかったです。(笑)
なにげに気合いはいってたので、雪まみれになっても寒くなかったです。

雪のなかでの撮影は一昨年、ウサミミむつはと一緒に行って以来なのですが、
やっぱり面白いです。
天気のいい日の日陰の雪は青く光ります。
これは青い空そのものの光を雪が反射しているからです。
その光で照らされる日陰の風景は青い空の色で満たされることになるわけで、
嬉しいことに何も努力しなくても、普段とは違う幻想的な感じの写真になります。(笑)
また光を下から当てたようになるため、顔の陰影が普段と違ってきます。
影が消えて穏やかそうな感じになるんですね。
目に映る光も”点”ではなく”面”なので、ちょっと潤んだ優しい感じになります。
おまけに、今回は全て日陰での撮影だったのですが、その光の反射のおかげでシャッタースピードも
1/30秒ほどになり、ほとんど三脚を使わずに手持ちで撮影できました。
雪中撮影はまたいずれやりたいです。
こんどは安全なところで。(笑)

今回のお気に入りは一番上のsds0611。目指すのは「SDのいる風景写真」ではなく
あくまで「SDのポートレイト」なので、絶景でも背景は従なのです。(笑)
そして最後のsds0624。着物はシンプルなのに後ろ姿も可愛いですね。
川の水がにごっているのが惜しいです。冬は奥多摩ダムの放水期間なのでしかたないのですが。
あと、sds0619。裾から覗く脚は風ではためいて捲れたものでわざとじゃありません!
わざとじゃないんですけど、なんか良かったので直さないでそのまま撮影しました。(笑)


ところで、ここは先客がいたらしく、川に向かって一組の足跡がついていました。
しかし岩をわたって続くその足跡は、川に到達したところでぱったりと消えているのです。
まともに考えると、川原までいった人は帰りは自分の足跡を再びたどってくると思うので
結果的に片道分の足跡しか残らないわけですが、・・・な〜んか嫌だったなぁ。(汗)