完全変形バルキリー・VF−1S/J/A



バンプレストのアミューズメント専用景品、つまりプライズの、
完全変形バルキリーです。
・・・ええと、奥の2体のほうです。
手前の2体はやまとのバルキリー。

遠くにあるみたいに見えますが、小さいからそう見えるだけで、
実際にはほぼ並んで立ってます。


プライズを扱うショップで購入しました。
なかなか良くできていて、手のひらサイズのトイながら、
パーツの組替えなしでちゃんと変形します。
まー、細かなところを見ると甘いところもあるのですが。


ファイター形態
いうまでもなく手前がプライズ。

ガーウォーク形態


画像で見るとそれほどでもないのですが、プライズのほうはエッジが甘く、
四角いところが丸くなってます。
また、素材が塩ビとABSなので、どうにも安っぽいオーラが発散されてしまっています。
まあ実際安いんですけどね。(後述)




キャノピー(操縦席の窓)は、胸のアーマーが前方にせり出すと、
連動して機首部分の中にスライドして入っていきます。
この処理はいいアイディアですね。




問題はここです
パーツを外さないで完全変形」が売りだし、構造的にはそうなのですが、
実際のところ、パーツが外れないようにして変形させるのは難しいのです。
この肩の付け根のジョイント部分がすぐ外れるのですよ。
肩のボールジョイントも簡単に外れてしまうのでわずらわしいです。
いっそ外してしまって変形させたほうが効率がいいのですが、
そうすると完全変形の意味がないし・・・
不完全な完全変形です。
ここが何とかなってれば良いおもちゃでしたのに。

 



箱の中にはヘッドが3種類入ってます。
フォッカーカラーのJヘッドが、
違和感とともになにげにレアな雰囲気を醸し出しています。


ところでゲームセンターでは、
本当はこういった賞品をあげるゲームは置いてはいけないんだそうです。

ゲームセンターは風俗営業法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律。以下、風営法)の
適用を受ける店舗で、この法律に基づいて運営されてます。
ゲームセンターの営業時間が日の出から午前0時までとか、
16才未満の午後6時以降のゲーム目的での入店禁止とかは、
この法律によるものです。
風営法なんてエッチでイケナイお店に関する法律かと思ったら、意外に身近なやつだったのです。
ちなみに風営法における「接待」の定義は「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう」
のだそうです。味わいがある表現です。さっそく上で使ってます。(笑)

話を戻しますと、この風営法第23条の第2項で
第二条第一項第七号のまあじやん屋又は同項第八号の営業を営む者は、前条の規定によるほか、
その営業に関し、遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない。

とあります。「第八号の営業」というのがゲームセンターとかアミューズメントのことです。
賞品をあげていいのは七号営業のうちのパチンコ店のみと決まっています。
ゲームセンターは賞品あげちゃダメだって!

でもUFOキャッチャーとか堂々とそういう機械を置いてますよね。
あれは法律違反なので、やると逮捕されます。
嘘です。(おい)
これは、まーよくはわからないのですが、アレは賞品でなくて景品なのでOKなのだそうです。
いや本当に。行政側もそれでヨシ!としております。
これには(社)日本アミューズメントマシン工業協会というところががんばって
「景品提供を行う遊技機における景品の取り扱いに関する綱領」という、
つまり”自主規制するからお目こぼしを〜”という文章を作り、提出して、
行政側も納得したという経緯があるのです。
この「がんばって」にはいろいろな意味が含まれているかもしれません。(笑)
それほどまでにUFOキャッチャーをゲームセンターに置きたかったわけです。

さて、この自主規制ですが、賞品・・・じゃなくて景品の価格についても規制しています。
なぜ規制しないといけないかというと、高額な景品でお客を釣るのは
「射幸心をあおるおそれがある」のでいけないことだからです。
射幸心とは「思いがけない利益や幸運を望む心(gooの国語辞典検索より)」です。
これは誰もが持ってるものですが、こればっかりで頭がいっぱいになるとダメ人間になってしまいますね。
射幸心をあおってるかどうかは、国家公安委員会規則で定める基準に該当するかどうかで決まります。
てか、公安が決めます。
んで、具体的にプライズの景品の価格はというと、時代とともに移り変わってまして、
最初定価300円までだったのが定価500円まで上がり、
最近はワンプレイ200円の機械に限って定価800円のものまでよくなったんだそうです。
業界団体はがんばってくれました。
おかげで私達は良質なプライズを得ることが出来るのです。

プライズの定価は800円が上限となると、あのバルキリーはお店で、
高くとも1体800円で買えてしまうということになります。
でも、それはいくらなんでも安すぎますよねぇ。
実は、この値段にはからくりがあるのです。
上限と設定された定価は800円です。これを超えてはいけません。
でも、プライズの景品ってみんな非売品ですよね。
定価なんてもともとないのです(笑)。
ただ定価が仕入れ値より安いことはありえないので、定価=仕入れ値としているのです。
したがって、プライズマシンには仕入れ値800円のものまで入れていいことになってるのです。
プライズの景品にはしつこいくらい「非売品」「一般の店舗では販売していません」と書かれていますが、
あれは非売品であるという付加価値の演出以上に、公安に対する言い訳の意味があるのです。

お店側としてはできるだけ高いものを入れたいのです。
なんだかんだいっても、やはりそれはお店側は射幸心をあおりたいからに他なりません。(笑)
高価な景品でお客を釣りたいのです。
いえ、プライズにおいて我々が射幸心をあおられるのは、実はそれが単純に”高価だから”ではなく、
非売品でレアでいま逃したらもう手に入らないかも〜しかも超出来がイイし、ほしーっ!
というマニア特有の価値観によって、なんですけどね。
そしてプライズメーカーはさらにそのマニアの射幸心をあおろうとして、
結果的に景品のコストが上がリ高価になるという、
おそらく公安が予期してなかった間接的な図式になってます。

もっとすごいからくりになると、
2000円のが1コ、800円のが2コ、300円のが3コのセット(アソート)で仕入れて、計4800円。
これを個数で割ると4800円÷6コ=800で、一個あたり800円でセーフ!というのもあるそうです。
・・・セーフなの?(笑)
そしてこの一番高い2000円の景品で御客様の射幸心をグワングワンとあおるわけです。
もっとあおりたいなら、10円程度の景品が20個ほどと1万円の景品が1個のアソートで平均800円以下!
というのもありですネ!<それはやりすぎ。
ともかくも、この方法がとられていればプライズの景品の値段はどれも800円以下ということも
一概に言えなくなります。
このバルキリーの場合は3種類あっても、同じものの色違いですから、
価格も同じとして「一個800円以下」といえるわけですが、
ぬいぐるみなどはものによって大きさやが違ったりするから個々の値段はなかなかわかりませんね〜。

ちなみに仕入れ値800円のものだったら、店売りだと1100円〜1200円くらいです。
仕入れ値と定価の関係は一般的にそんな感じです。
このバルキリーは2個セットで2000円。
仮に1個800円×2で1600円が仕入れ値とすると掛け率は8掛。
差額から人件費や店舗の維持のコストを引くと、・・・これでは儲けがほとんど無いです。
仕入れ値が800円だとしたら、私が買ったお店はかなり良心的なお店ってことですね。

ちなみにこのプライズの価格ですが、景品表示法で定められているとか、
風営法で定められているとか書かれているサイトが多いのですが、
それらの法律をチェックしましたところ、それに関する文はありませんでした。
風営法で禁止されているのは確実ですから、
その値段が景品表示法で規定されているなんて話はおかしいのです。
よってこの業界団体の自主規制によるものだというのがほんとのところみたいです。
もっともこの自主規制の文章は電子化されてないらしいのでネットでは閲覧できないのですが。


プライズの中には、景品にせずに普通におもちゃ屋などで売ったほうが
よほど儲かるのではないかというものが多くあります。
いくら高価な景品を設置してお客の射幸心をあおっても、
全部100円でねこぞぎ取られたら儲けなんてありません。大赤字です。
それなのになぜ、プライズをおもちゃ屋で売ろうとしないのでしょうか。
それは、それでもプライズとして扱ったほうが儲かるからなのです。
なぜそうなるのか。
それは機械のほうに便利な仕組みがあるからなのです。
ペイアウトコントロールとゆいます。
800円の景品は800円以上使わないと取れないように、確率がコントロールされているのです。

ハッピードアというプライズマシン
ボックスごとに20段階のペイアウト率が設定可能です!
とあります。

ラリーポイント2というピンボール型プライズマシン
2 0%〜35%(8段階)の間で、ペイアウトコントロール可能。だから、800景品もOK!!
だそうです。この800景品というのが仕入れ値最高額の800円の景品です。
逆にいえば、高い景品のプライズマシンは普通ペイアウトコントロールあり、ということです。

アミューズメントのコンサルタントのお仕事内容
メダル機のペイアウト率の調整
アーケード機の難易度の調整
プライズ機の景品払い出し率の調整
プッシャーメダル機におけるサービス巻の置き方と数の調整

調整しまくりです。(笑)

ペイアウトコントロールとは、例えばこんな感じです。
ペイアウト率10%なら、UFOキャッチャーなどでは10回中9回は爪の力が弱くなって取りにくく、
1回だけ爪の力が強くなって取りやすくなります。
電子ルーレット系のものなどではもっとはっきりしていて、10回中9回は絶対に当たりません。
そして1回は必ず当たります。
そういう仕組みです。
もっとも、ルーレット系はともかくUFOキャッチャーなどでは、取れないように設定された機械でも
達人級の腕前で景品を取ってしまうすごい人がいます。
こういう人にはペイアウトコントロールも無意味ですが、でもそれはごく一部の人です。
中にはヘタなくせに酔った勢いでついやっちゃう人のように(←)、
お金だけ落として帰るお店にとってとてもありがたいお客(←)もいますので、
そういう輩(←)のもひっくるめてお店に来るお客さん全員で平均してしまうと、
不思議とちゃ〜んと元が取れてるわけで、こういうコントロールは有効なのです。
パチンコもそうですね。
パチプロなんていって、これで生活してる人もいる(らしい)のですが、それはごく一部の人です。
ちょっと前には1兆円産業とかいわれてたくらいですから、
パチプロがいてもお店はたっぷり儲かってたわけです。
パチンコ台にもペイアウトコントロールはあります。むしろこっちが元祖でしょうか。
パチンコをやっている普通のお客さんは、ちょっとくらい儲かっても、
長い目で見るときちんと損しているわけです。
パチンコの場合、ゲームセンターの景品とは比べ物にならないほどの大金が絡んでるだけに、
ペイアウト率0%になっちゃう違法なROMが出回ってたりしてイケナイ感じです。

このペイアウトコントロールによって、ゲームセンターは利益を確保できるわけです。
ゲームセンターは利益を得るためにあるのですから、程々の設定ならこれは別にズルくありません。
ゲームセンターは元々お金を払って遊ぶ場所です。
プライズは景品を取るためにやるのではなく、取ろうとする過程を楽しむゲームなのです。
やり方が上手な人は楽しんだ上に景品まで手に入るわけです。
運がよければ最初のプレイで爪の力が強いときもありますから、
普通の腕前でも100円で景品を取れてしまうこともあるでしょう。
ビデオゲームだってプレイヤーの技量によって、100円で数十分間遊び尽くせることもあれば、
10秒でゲームオーバーということもあります。それと同じです。
うまくなればいいのです。


技量根性もないけど景品は欲しい〜という人には、
私のようにプライズショップで景品を買うという手段も残されています。
世の中うまく出来ているものですネ!
射幸心をあおるという目的に特化しているため、プライズには通常の商品ではありえないような
とても魅力的なものが多いです。
これからもどんどん発展していって欲しいものです。


2002年2月16日 0:32:19
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