Mutsuha room28
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今回のロケ地は、千葉県安房群富浦町の国定公園・大房岬です。
房総半島の館山湾の北側にあたります。
大房は本来「たいぶさ」と読むのですが、IMEにはどうもデフォで「おおふさ」と登録されているらしく、
「たいぶさ」では変換できません。
それはともかくこの大房岬、ここは昭和4年から終戦まで、旧帝国陸軍により、
東京湾の防備を固める東京湾要塞のひとつとして使われていました。
現在でもその当時の軍事施設のコンクリ部分が残されていて、
これらには自由に入ることができるようになっています。

先日、徒歩で目指した館山の州崎岬や日本寺のある鋸山にも、当時陸軍の砲台や軍事施設があったそうで、
かくのごとく東京湾の入り口に当たる内房は軍事施設だらけだったのでした。
これら施設は東京湾に敵の戦艦が攻め入ってくることを想定して作られたものだったのですが、
実際にやってきたのはご存知のとおりB-29爆撃機の大編隊であり、
要塞と、各要塞にそなえつけられていた要塞砲(ワシントン軍縮条約により廃艦となった戦艦から転用)は、
結局のところ、その使命を果たすことはなかったのでした。
要塞としての大房岬についてはこちらが詳しいです。

さて、そんな軍事施設も現在では整備され、広々とした芝生の広がる運動場やキャンプ場のある、
自然と親しめる大きな公園となっています。
撮影日は天気のよい土曜日だったのですが、公園内はほとんどひとけもなく、静かで、
鳥のさえずりと風の音しか聞こえませんでした。
とにかくとても気持ちのよい場所で、今こうして思い起こすだけで
脳内麻薬が駄々漏れになりそうなほど癒される、そんなところでした。
展望台から見える景色は鋸山の展望台をしのぐ美しさにもかかわらず地元の人ばかりで観光客はおらず、
飲食店もなく、園内にジュースの自動販売機もほぼ見かけないという、
観光地っぽくスレてないところも良かったです。家族連れで行くには超オススメのポイントですぞ。
ただ上記のような場所なので、手ぶらで行くと家族そろって飢えますので注意が必要です。

それでは軽く、よりぬき画像解説。

ここは林の奥、道なき所をかってに踏み込んでいったところにある、
ちょっと開けたところです。木々の間から海風が吹き込んでいました。
撮影中、露出した腕を薮蚊に刺されまくりでしたが、
刺されたところがふくらみはするものの、痒くもならず、
しかも30分もしたら刺された跡も消えてしまいました。
刺されると大変なことになるお台場の蚊とは大違いです。


運動広場とかキャンプ場としょうして、広めの芝生の広場が、
この公園内にはいくつかあります。ここもそのひとつ。
寝転がり放題です。



岬のてっぺんに地上15mの展望台があります。
ここはその螺旋階段の内側。70年代チックなデザインです。
てっぺんからの景色は↓

向こうに見えるのは館山湾と州崎の岬。
サンゴ礁最北端の沖ノ島が見えます。



展望台の下にあるトンネル。雨が入り込んで水びたしです。
長さは10mほどで、途中に2つ部屋が作られています。
ここは要塞砲の弾薬庫として使われていたところで、
反対側の出口にむこうには戦艦鞍馬からはずされた20cm砲2門入砲塔が、
その昔、備え付けてあったのでした。砲塔跡は今は花壇になってます。


ここはサーチライトを備え付けてあった場所。
普段サーチライトは奥の格納庫にしまっておき、
必要なときはここまで運び込み、リフトアップして穴の上に出し、
闇夜を照らしたようです。
井戸昇降隠顕式照明所といいます。
偶然、太陽の位置がちょうどよい時間に撮影できました。
30分違っていたら、下まで日はさしていなかったと思います。


上質のコンクリートで作られた堅牢な要塞は、
造成されて80年以上たった今でも、
さほど風化もせずすべすべした表面を保っていて、
あまり時代を感じさせません。
なんとなく、ここよりさっきの展望台のほうが
先に老朽化して崩壊しそうな気がします。(笑)


直線距離にして500mで、林の中、芝生、展望台、要塞をへて、
白波打ち寄せる岩場の海岸に出ます。
今回はおかげで、背景が非常にバラエティ豊かになりましたが、
前半sd2804〜11は、むーの目線をもらいすぎてしまい、
なんか、違うようでいてどれも同じような感じの写真に…
反省反省。

この日はちょうど台風6号が沖縄のあたりにいたころで、そのせいか南から強い風がふきこんでいました。
風が気持ちいい反面、撮影にはいろいろトラブルもありました。はいててよかったね。

2004年6月24日 23:21:52